自作した私が塗装ブースを買うならこれを選ぶ

塗装ブースの自作はハードルが高い… と思ったあなたに!

塗装ブースを自作した人なら塗装ブースはこの中から選ぶ!と思うものをチョイスしてみました。

2021年2月時点でのオススメとなります。

ガットワークス ネロブース

導入した方はおおむねその吸引力を絶賛(価格以外は)模型用塗装ブースとしては概ね最強といえるのが「ネロブース」です。

最強なのは当然で、ファンの強さもさることながら、塗料ミストをスルーするフィルタレスです。吸気を引き下げる一番の要因は「フィルタ」です。コロナ禍で実感されていると思いますが、マスクのフィルタ性能が高いほど息苦しく感じるのと同じということです。

そのフィルタがない、ということですから、基本的に吸い込んだ塗料の微細粉末はファン、ダクト、屋外のいずれかに蓄積、排出するということです。

内部の清掃が必要ですし、強い気流で屋外に排出するのですからダクトの先のものに塗料粉がつくことを想定しておくほうがよいでしょう。

ちなみに、それを可とするのであれば、自作でもかなり容易に吸気量の強い塗装ブースは実現します。私の塗装ブースでも一番負荷が高いフィルタレットのフィルタを外せばより吸気量がの高いものになります。

そういった意味で「クセのある商品」であることは間違いないです。

たまにオフィシャルサイトに在庫が復活したり、Amazonの在庫がでたりするのでチェックしてみてください。

互換屋 互換ブース

いつのまにかガットワークスの監修を受けたらしい、ネロブースの”互換機”です。見ない間にいろいろと変わってますね。

キャビネットの構造はネロブース同等、ファンについては軸流ファン(PCのファンなのでおなじみ)の高静圧DCファンでしょうか。ファンに関してはあららさんの部材選択をインスパイアした感じでしょう。

基本的な特徴としてはネロブース同様。ただ、あのサイズの高静圧ファンをガンガン回すとそれなりにファンの音が凄いと思います。(塗装してるときはコンプレッサ動いてたりで気にならないかもしれませんが)

ファンレスだからこそできるといった感じなので、塗料粉末が付着する、ダクトに残る、排出してしまう問題は本家ネロブース同様、変わらないかなと思います。

ネロブースはちょっとガッツリしすぎてるし、予算的にも…という方に選びやすい商品かなと思います。

【おすすめ】タミヤ ペインティングブースII ツインファン

タミヤのペインティングブースは昔からある定番商品ですね。

シングルファンのモデルもありますが、おすすめするのはツインファンにすることで吸気力を向上したモデルです。小型のシロッコファン×2なので、直上に吹きだしても構造的にはストレート排気です。

ネロブースに比べると全体がコンパクトで設置もしやすく、フードがついている事で本体の小ささをカバーしています。また、未使用時にはフードが格納できることから、使用しないときはよりコンパクトにしておくことができます。

スプレー缶や高圧のコンプレッサーを使った塗装だとやや力不足のようですが、これは一般的な塗装ブース全般で言える事ですし、クレオスのコンプレッサーL5や、それに近い低圧の(小型)コンプレッサーでの塗装であればさほど問題にはならないかと思います。

また、機能十分とはいえないもののフィルタがありますので、多少の配慮はされていると言えます。ただ、清掃事例を見るとファンの内部にダストがガッツリついてました。

もしフィルタを強化したい場合、面積に併せてフィルタレットを貼り付けて毎回使い捨てで使う、という形がよいかと思います。吸気力が落ちてきたら交換すれば掃除の手間は逆に減ります。

欠点らしい欠点はダクト2本出ており、そのまま2本のままで排気に向かうので、少し取り回しが悪い事でしょうか。Y型ダクト継手などをつかって合流させるか、プラダンなどで窓枠にダクトパネルを作るか。工夫でクリアすることはできますね。

【おすすめ】サンコー LEDライト付パワフルファン塗装ブース デラックス

いろいろなアイディア商品を扱っている「サンコーレアモノショップ」を運営しているサンコーから出ている塗装ブースです。ダブルファンとのことですが、こちらはシロッコファンではなくDCファンを並列でならべたもののようです。

サンコーにはデラックスと通常版がありますが、デラックス一択です。

似たような形では、サンコーが出している通常モデル、レッドサイクロン他、中国製塗装ブースなども「このタイプ」で「何が違うの??」と悩むところですが、この商品についてはタミヤのブース同様「排気が上出し」です。この点が類似商品とは一線を画すものといえます。

他の商品は排気ダクトが「後ろから」でていますが、その場合、ダクトをすぐに折り曲げ、L字にクランクさせることが多くなります。その場合、ファンが送り出した風にいきなり抵抗がかかることになり、システム全体でみた排気力を落とす事になります。

このモデルはDCファンであるにもかかわらずそこに配慮し(たかどうかはわかりませんが)ファンを水平に設置しています。水平に設置した事で、上方に必要十分なサイズのダクトスペースの確保にも繋がっています。

その結果、ダクトがL字クランクせず、構造上完全とはいえませんが排気はストレートに近くなっています。

また、折りたたみによる接地面積の軽減も優秀ですし、LEDライト、ダクトエンドの窓枠に挟む部品などついていて使いやすいモデルだな、と感じています。

欠点はブース上面にフードが無い事。フードがない場合「上に逃げるミスト・揮発溶剤が屋内に逃げやすくなる」ため、フードはPP等(ファイルホルダーや段ボールなど)を用いて自作されるほうがよいかなという気がします。

また、薄さ故にフィルタが少し弱いかなという点ですね。フィルタレットをカットし毎回使い捨てで使う、というのはよいかと思います。

結局この4つのどれがいいの?

私がもし選ぶなら「サンコー」のブースを買うと思います。

ネロブースは単純に高いのと、設置面積の厳しさがありますしどこかにしまう事も難しい。無骨なのは善し悪しですがワイヤーラックなどで目隠し構造をつくらないと家には置きにくいでしょう。

互換ブースもその点では近い物がありますね。価格が手頃なのでネロブースよりも導入はしやすいと思います。

また、上記2点についてはフィルターレスであることが、個人的に少しポイントが下がります。

タミヤと甲乙付けがたいのですが、実売価格帯は同じですし、何より「ダクトが1本という取り回しのよさは、フードの有無を超えるところ(これは比較的簡単に解決できる)からです。

そして、タミヤにしても、サンコーにしても、プレフィルタとしてフィルタレットの装着をおすすめします。

長尺のフィルタなので、必要なサイズにカットしてつかってください。ファンへの侵入を防ぐことで、ファン自体も長持ちしますし、掃除もずっと楽になります。キッチンフードフィルタとは比べものにならない高性能フィルタです。これは本当にオススメなので、ぜひ利用してください。ロール型のフィルタレット自体は生産終了になっているようで、Amazon以外では見つからないかもです。

momo
momo

サンコーさん、さらに山洋電気の120mm二重反転ファンを搭載し、フィルタ前面に薄型フィルター挟み込み式のケースも搭載した直上排気Plemiumモデルつくってくれないか??と期待したいレベルですね。

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