ごぶさたの久々です。
ThreadsとFedibirdをダブルメインにしながらいろいろやっております。
さて、今回は釣りの時同様「子供マンが配信(ゲーム収録)環境が欲しいと言ってきたので揃えてみた」という話です。こういうのは軽率に揃えてあげるのが我が家の方針ですので、軽率に揃えます。私も使えますしね。
ということで、今回はそんな話と、ちょっと特殊環境故におきたトラブルと解決の話です。
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キャプチャー機材選定
機材ですが、基本的にMacを繋げられるということと、4Kにキッチリ対応しているという事、また基本的な評判もよいことから、ほぼ一択でした。
選んだのはElgatoの4K Xです。基本、この手のガジェットは1万円程度の差であれば上位モデルを買えというのが家訓ですので、家訓通りにします。ちょうどPrime dayでしたのでだいぶお安く買えました。
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設置環境による副機材
HDMIスプリッター
4K X自体にパススルー機能はついていますが、基本的にこの手のものは信用していないので、メインのルートから分岐する形でキャプチャー用の信号を取り出すというのがスマートかなと考えてスプリッターで処理することにしました。
選択したのはこちら。個人的にはこのあたりの商品はラトックシステムをよく使ってますので、こちらも8K対応のものを選びました。基本的にこの手のものはセルフパワーで駆動するものを選びたいタイプです。最近はUSBでの5V1Aケーブルがついてるのも増えてきて、無限に増えるタコ足タップではなく、USBハブ使ってサブ機材の電源をまとめて管理しやすいのもいいですね。
※この製品、注意事項がありますので、最後にまとめておきます。
ラトックシステム 8K対応 1入力2出力 HDMI分配器 RS-HDSP2-8K 8K60Hz 4K120Hz HDR10 Dolby Vision HDCP1.4/…
Ultra High Speed HDMI ケーブルたくさん
接続部分が増えるのと、手元にあったケーブルが全て古いものだったので、8K対応のUltra High Speed HDMIケーブルに差し替えました。あまり長くするとよろしくないので、0.5mと1mを組み合わせてできるだけ短く処理してます。細い方の0.5mがあればよいのですが。
ちなみにこの辺りのケーブルはUGreenのモノをよく使ってますが、正直どこでもそんなかわらんので、完全によくわからないメーカーはともかく、それ以外ならどんぐりの背比べくらいですね。
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アプリケーションのインストールとセッティング
まずはElgadoの公式サイトから必要なアプリケーションをダウンロードし、インストールします。
次に機材の接続ですが、我が家はホームシアター環境を組んでるので、そこに割り込みをかけようと思うと一番スマートな割り込みはこれになります。

PCにアプリケーションをインストール後、この図にあわせてセッティングしたものの、まずは軽いジャブとも言えるトラブルが発生します。
PS5の映像がTV側は表示されているものの、PC側では直ぐに途切れてしまう。という問題です。
PS5の映像がTV側は表示されているものの、PC側では直ぐに途切れてしまう問題
PS5からの映像をPCで取得できたものの、直ぐに途切れてしまう、という状況が発生しました。接続の問題かな?と思いましたが、どうもそうではないようで…と、原因を考えましたが、こちらについては割と直ぐに思いついて解決。
原因はHDCP(著作権保護機能)によるシャットアウトですね。
解決:PS5のHDCPをOFFにしよう
これは事前にそのような注意書きを見ていたのでほぼ設定上の失念ということになりますが、解決方法は「HDCP機能をオフにする」ということでした。
PS5の映像設定からHDCPの設定をオフにして問題は解決。ただし映像保護機能がオフになるので、一部映像系のコンテンツを利用するときは設定し直さなくてはいけなくなります。この点はちょっと面倒な事になりますが、仕方ないですね。
次に発生していた問題:音が入らない
これはかなり難儀しました。OBSでもElgatoのツールでも録画した映像に音声が入らない。
アレ?と思ったら、Macからデバイスとして認識しているものの、音声入力インディケーターを見ると全く入っていない。つまりそもそも入っていない。
どういうことだ?と、まず疑ったのは分配器。
今回購入した分配器、メインとなる1番に繋いだ音声フォーマットと同じフォーマット(例えばPCM 5.1ch)が使えない場合、2番に繋ぐデバイスには音の信号を出さない、という仕様があります。
これ自体はわからんでもないのですよね。ステレオしかでないものに5.1chを流しても音声信号として処理できないので「結果として音が出ない」ものを、故障と見なされるリスクがあるから、そういう仕様としておいたほうが安全なのです。
ただ、PS側で2chに出してもだめ。Switchのように完全にステレオにできるものもダメ…。
悩んでましたが、こういうときはシンプル接続パターンからの繰り返しで原因を突き止めるのが一番手っ取り早い。ということでそのプロセスです。
アプリケーションの削除と再インストール
まずPC側のアプリケーションを一度削除消して再インストールしなおしておきます。こういうの割と大事。まあ、削除しなくてもデバイスドライバなどなくてもデバイスとしては認識するものなので、この可能性は低いと見ました。
最短接続で試すと問題なし

最短接続では特に問題なし。次に分配器を挟んでみる。

どちらも音声はちゃんととれます。ということは、おそらくアンプを挟む事でトラブルが起きるのではないか、という仮説が立ちます。
※色々つなぎ替えたり設定を変えた結果わかったこと
結果としてですが、これはARCを使った場合の音声出力に関連してのトラブルだったようです。サウンド出力をテレビから出すように設定したらこの状態でも音はとれました。が、いちいちメニューから切り替えるのでクソめんどくさすぎで環境としてはボツにしました。
AVアンプの下に配置したら音はとれたものの…
ということで、手持ちのセレクタで分配器に入力させて、分配器からアンプに繋いでいくパターンを試しました。しかしここで最初の接続テストでは気にしてなかった(発見していなかった)別のトラブルが判明します。

HDMIの連動コントロールが利かない
HDMIの連動コントロールはCECという言葉をそれぞれの機器が話すことで連動しています。
例えばPS5の電源を入れるとテレビとアンプが自動的に起動し、テレビはアンプが接続したHDMIポートを表示し、アンプはその機能でPS5をセレクトする。みたいな動作を実現してるやつです。
つまり、この機能が利かない、ということはそれを遮断している機器がいる。ということなのですが、ここで調べ直してみると、どうも今回買った分配器はCECに対応していないようなのです。
え、マジカ…。今時の新しい機器でCEC非対応なの…。RATOCさんこれちゃんと「非対応なら非対応」って書いておかないとダメでしょ…。と、確認したら非対応でした。
今のこの市場、中国のよくわからない製品が多い中、比較的高性能で安心して買えるメーカーとして信頼してたんですが、ちょっとこれは…。って感じ。
ということで、CEC由来のHDMIの不具合は解決不可能ということになります。
シアターシステムを組んでる中に組み込むこの「ラトックシステム 8K対応 1入力2出力 HDMI分配器 RS-HDSP2-8K」について、が分配器として買うのはオススメしません。
まとめ:起きていたトラブル
起きていたトラブルですが、以下の3点となります。
(解決)HDCPによるElgato 4K X非表示問題
→PS5の設定をかえればOK。ただしHDCPコンテンツはスプリッタの下に配置すると問題が起きるかもしれないので、特にFireTVなどを使ってる人は注意。
(解決)Elgatoで音声がとれない
→TVとアンプの間に挟むと(おそらくARCによって)トラブルが起きる
(未解決)CEC非対応によるHDMIコントロール不能問題
→解決不可能。オンオフコントロールが狂ってストレス爆増するので無いのあり得ない。
シアターシステムへの接続は諦めて汎用ゲーミング環境へ
まあ、といってうちはゲーム大好きの家なのでPS5とSwitchが接続されてるモニタシステムは3つ、二つはゲーミングディスプレイとつながってますから、そちらに組み込むことにしました。PS5Proがつながってるところにつけたかったんですが、しょうがないですね。

初期案のAVアンプがHDMIセレクターに置き換わった感じですね。HDMI連動機能は不要なので問題なく使えています。
ということで環境は後日再構築することにして、とりあえずできるようになった、って感じですね。
Elgatoはとても便利だし使いやすい
アプリケーションもWindows/Mac/iPadで使えますし、特にiPadと簡単につながるのいいですね。ゲーム動画をちょっとシェアしたいみたいなニーズにピッタリです。OBSと組み合わせれば配信もめちゃ簡単ですし。
注意:RS-HDSP2-8K(HDMIスプリッター)に関する注意事項
今回トラブルが起きた「ラトックシステム 8K対応 1入力2出力 HDMI分配器 RS-HDSP2-8K」ですが
先にも書いたとおり「CEC非対応」です。
このため、ホームシアターシステムに組み込むのはトラブルしか生まないと思いますのでご注意ください。
もしそのニーズで考えているのであれば、4K60までの対応であればいろいろなメーカーからも出ていますし、ラトックシステムでもこちらのCEC対応のスプリッター「RS-HDSP2M-4K」であればその問題はおきないかなと思います。4K120の性能を求めないならこちらで十分ですね。
ラトックシステム 4K60Hz対応 カスケード対応 HDMI分配器(動作モード機能付) (2出力) RS-HDSP2M-4K
また、AVアンプそのものがミドルクラスからHDMIの同時出力を備えてるものがありますので、ホームシアター環境であればそちらを利用するのがスマートかなと思います。
まあ…ずっと高いんですけど…。
ということで、こういうのは記録に遺しておくと誰かの役に立つ、ということでの雑記でした。