レザークラフトで篆刻用のノミ入れを作りました。時間は〜作図から仕上げまで含めて5時間くらいかな…。日をまたいでるのでよくわからないところ。
篆刻を始めたので、そのノミをいれる袋をつくってということで、手持ちの革でざっくり。隙間はあと5ミリあけてもよかったかなという感じのキチキチですがまあ危険物なのでよしとしよう。
さて、今回、レザークラフト作品で言うとそこそこの数を作ったんですが、誰しも問題になるのは「目打ち」だと思います。
私は、椅子に座って足を組み、カカトは上げて、自分の太腿の上にクッションを載せ、その上にコロコロコミックを載せ、その上にゴム板を載せてやっていました。
どうしてもずれるし、寄れるし、ハンマーで気にしながら叩くから回数もいる。四本菱目打ちでも、打ち込みが甘いことがあったりで、この作業だけでもだいぶ時間を食われていました。
そこで。
ずっと欲しかった。
こいつをドーン!
協進エルが出している「レザークラフト ハンディプレス」です。
箱のサイズ感はA4サイズ程度。実際に広げたときには2Lペットボトル2本分くらいの設置面積でしょうか。重さは6キロでかなりずっしりしてます。これはプレスで力をかけても倒れないようにするためだと思いますが、宅配便の担当者に「これ凄く重いんで気をつけてください」っていわれるくらい、コンパクトなのに強烈に重いです。
なお、ゴム板は同梱してないので別途購入してください。ちょっと力を入れると直ぐにガッツリささってしまいますので厚みも20mmあったほうがよいと思いますし、作業スペースとしても使いやすいので、SEIWAの150×220×20mmサイズがちょうど良いと思います。実際、シンデレラフィットでした。
このハンディプレス、ドリルチャックでツールを咥えて押し込むタイプのハンドプレスマシンではあるのですが、他のハンディプレスと大きく違う点が1つあります。
写真をみたらわかるかもしれませんが、ドリルチャックに「金属の板で押しつけるアタッチメント」(プレスアタッチメントと勝手に命名)がついています。
このアタッチメントが最高に優秀でして、打ち込み工具、例えば目打ちやホックの棒をこのツールで押し込む事ができるんです。
チャックに直接つける場合は、
(1)ギリギリまで下げて
(2)位置を調整して
(3)押し込む
という3工程になりますが、このプレスアタッチメントを付けたハンディプレスの場合、目打ちの位置合わせは手元で先にやり、それを押しつける役割がハンディプレスが担います。つまり工程は
(1)工具の位置を調整して
(2)ゆっくり下げて押し込む
この2工程です。ハンマーでの作業と基本は同じく、目打ちやツールの位置合わせをしてから下ろすだけです。これだけでもチャック式よりも優秀なのですが、もう一点大きな違いがあります。
それは「各種ツールを使い分けるときにハンドプレス側の交換がいらない」ということです。
チャックに差し込む場合、例えば4本目打ち、調整で2本目打ち……と使い分ける場合、毎回チャックを緩め、交換しなくてはいけません。
しかし、プレスアタッチメントを使う場合目打ちをして、穴開けをして…という工程は全て「手元のツールを変えるだけ」です。つまり、まとめると…
協進エル ハンディープレスのメリット
- 他の廉価ハンドプレスやドリルチャック型のハンドプレスとの差は「プレスアタッチメント」これによりドリルチャックタイプの式ハンドプレスでは3工程必要な工程が2工程で行える。
- さらに、ツールの使い分けにチャックの差し替え不要。
導入することで、ハンマーレス、ストレスフリーなプレス作業が実現する
今回、工具は6目の菱目打ちを使いましたが、ハンマー打ちではかなり厳しいこのようなケースでもパワー負けする事なく、しっかり押し込めました。
さて、今回の工具袋のネックはこのポケットのこの数の菱目。9列、19目といったところでしょうか。これを打つのにどのくらいの時間が掛かったと思いますか?
この処理をするのにかかった時間は概ね15分程度です。
慣れればもう少し時間は減らせると思うくらいにはまだ作業に無駄がありましたので、実際には1列1分程度までは時間を減らせると思います。
そしてなによりハンマーで何回も叩く必要がなかったことで疲れを軽減できています。もちろん、6目だと、それなりにプレスする時に力はいりますが、ハンマーで処理するのと比べれば、比較にならないくらい作業の疲労はありません。
これは他の作業に時間、体力、気力を回せるのですから、とても大事な事だと思いました。
穴を明けたらひたすら縫わないといけないわけですからね。
後は穴が空いたのでひたすら縫いまくってました。ぬいぬい。ぬいぬい。
やはり目打ちがなぁ…なんてところで気持ちが萎える、作業を進めるハードルになってしまうのはとても勿体ないですし、もしそこがハードルになっているのであれば、ぜひ、ハンディプレスを買ってみてください。
最後に、大事な情報ですが、ハンディプレスはもしやらないな…と思っても、(故障してなければ)メルカリなど個人売買で売れます。
レンタルしてるくらいの気持ちで購入できます。ですから、気楽に導入してみてはいかがでしょうか。
そんなこんなで、ハンディプレスを買ってレザークラフトの楽しみが拡がったという事が伝わればいいな!と思います。