レザークラフトをしていてどうしても壁になるのが「ベタ漉き」
革包丁やカッターでやると勢いよく削ぎきってしまったりしますよね。
スーパースカイバー・セーフティべべラーなどのピーラータイプは意外と刃持ちがわるいし、どうしても段差が…。
なんだかんだで狭い範囲ならエッジャーでやるとそこそこいいのですが、どうしても切れ味が落ちるのでテンポが悪い。
研ぎができるだけ不要で、刃渡りが広く、刃を活かすため斜め引きがしやすいサイズ…で、見つけたのがこれ。

ホビーカンナに近い構造ですが、用途としてはタイルカッターのようです。
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HIROSHIMA ミニカンナ404-09のオススメポイント
刃が「交換式両刃カミソリ」であること
こちらの商品のいいところは「替え刃が一般的な両刃カミソリ」であるということ。中に入っているのは「ゾーリンゲンの両刃カミソリ」です。

そう。ゾーリンゲンといえばひげそり。まさにアレの替え刃です。
つまり、このカンナ。片刃のスーパースカイバーよりもめちゃくちゃ入手性がいい。
例えばこれ
1枚当たり22円です。ちょっとプレミアムそうなものでも40円。それが両側使えます。
一方でスーカースカイバー・セーフティべべラーの場合、片刃になります。
スーパースカイバー専用品だとだいたい1000円前後で1枚当たり100円。しかも片刃です。こちらも汎用品を選ぶとこんな値段帯。
さらに10箱まとめれば6600円というのもありましたが、そこまでまとめてやっと33円/1枚
割とあっという間に刃が痛んでいくので、初期コストは多少上になりますが、替え刃コストが安いのは「作業性悪いけどもったいない…」という勿体ないお化けとの戦いに勝つために絶対必要だと思います。
構造がシンプルなので壊れにくい

構造はいたってシンプル。ダイカストのブロックにセットしたカミソリ刃を同じ素材でつくってある押さえではめ込んでる形です。
本来の使い道が、がっつり力のはいる作業だけに、かなりしっかりしてます。
押さえは刃の先の方を抑えるのでたわみが出にくいという、これまたよく考えられた構造になっています。
また、この構造には一つ利点があります。
ピンをカミソリの穴に差し込んでる形になっており、緩めれば刃が引っ込める事ができ、刃が出ていない状態で収納できます。
つまり収納時に刃の痛みを気にしなくて済むのです。
どのくらい漉けるのか
裏面は完全にフラットで、いわゆるカンナと同じ構造です。
若干斜めに構えて引くことで革の繊維を断ちきってかなり綺麗な床面に仕上げることができます。
器具自体が大きいので、荒裁ちか元革のまま作業をするのがよいかなーと思います。細かい作業の場合はワイドエッジャーに分がありますが、スーカースカイバー・セーフティべべラーと違って「底面がフラット」なので、不意の削ぎすぎがないということはやはりメリットと言えるでしょう。
漉く深さはカンナ…つまり、当然出ている量だけですのでかなりゆっくりめに削ぐことになります。
3mm厚を1mmにする…などは時間がかかります。
また、トコ処理をしていない場合はさらに薄く削ぐ形になります。
そのため、その刃の深さを一気に削ぎたい場合は、床面を一度固めてから削いだ方がガシっと削げるかなと思います。
トコ処理してからだと毛羽立ちの細かいくずがでないのもメリットといえますね。
ビギナーのベタ漉きにおすすめ
初期コスト、本体価格ははスーカースカイバー・セーフティべべラーよりもかかるものの、ランニングコスト面でみればハマってればすぐに回収できるレベルですし、切れ味が落ちたときの交換の心理的ハードルも低め。
是非つかってみてください。