※IT音痴の瀬戸際にいる人が、近い距離の人に向けて書いた記事です。
Fediverse(Mastodon・misskey)にシフトするとき、現状一番影響が大きいのは「ワンストップの情報チャネル」としてのTwitterとの違いをどう埋めていくか、という点だと思います。
Fediverseシフトするにあたって、情報の取り方自体をある程度変えていかないといけない事は間違いないです。
- ニュース系の情報取得はRSSリーダーで代替可能…どころか圧倒的に便利だった
- RSSリーダーFeedlyがめっちゃ便利。Twitter使ってても利便性向上するはず。
- Twitterキャンペーンやそこだけの情報を切れないならにアカウントを持っていないといけないんだけどね
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情報取得はワンストップチャネルを変えるところから
情報を摂取するという点において、Twitterの何が便利だったかというと、様々なフォローによってワンストップチャネルでの情報取得が可能であるという点です。
それはニュースからゴシップ、趣味から、企業等のイベント、政府や政治家の発信、個々の考えていること、写真、作品…モロモロが雑多に流れ込んできます。読むにしても摂取できる情報量が多い。情報のつまみ食いの連続。これがTwitterの最大の特徴だったと思います。
Twitterを含めた多くのサービスが一つのuniverseにアカウントとして存在する「一つの所に全部いる(内包)型」とすると、Fediverseはそのfederation+universeの通り「その連合(federation)の中にそれぞれがいる」という形になっていきます。
よって、Fediverseの特徴は「一歩外に情報がある」ということです。インスタンスの中を除けば、基本的には何もかもが「そこ」に流入している状態にありませんし、そうなりません。
そのため、(現状においては)情報の取得についてはMastodon・misskeyの中で解決しない。というのが正しい行動になります。
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※ただ、Fediverseはなにやら特殊なわけではなく、本来的には企業がホームページを持っている程度の事で、その機能にActivityPUBで配信することが増えるだけ、とも言えます。
基本的に企業での運用は「企業アカウントが入ってくる」のではなく「企業インスタンスもそこにある」という形になり(なるであろうと思い)ます。もちろん、ファンインスタンスみたいな形の「別の所」をもつ可能性はありますが、企業としての情報発信とファン交流の場を分けられる。これも一つのFediverseの「メリット」です。
とはいえ、現状では「ActivityPUB」対応されていないため、それをどう取得するように変えていくか、というのはFediverse shiftにおける重要な再構築要素の一つになります。
情報取得はRSSリーダーで解決できる
まず、ニュース系メディアが進出していないため、一部RSSを配信するBotは存在していますが、公式のものとしてはありません。
これまでニュースサイトのアカウントのツイートとその情報のリツイートに頼っていた情報の取得は難しくなります。
Feedly(RSSリーダー)とは
RSSってご存知でしょうか。こんな感じのアイコンで表されてることが多いです。
RSS(Rich Site Summary)の略で、手作業で作っていたホームページ時代から、Blog時代からはCMS(Contents Management System)を用いてウェブサイトを運営するようになり、更新情報をRSS/Atom(以下まとめてRSS)として発信するようになりました。
つまり、RSS/Atomはウェブサイトの要約情報(サマリー)を出力したもので、それを読むためのアプリケーション、RSSリーダーの一つがFeedlyと言うことですね。
RSSリーダーは、今でいう「フォロー」する事で、様々なサイトの更新をブラウザで見て回ることなく、RSSを取得して更新していればその情報をリーダーが整理して表示してくれるわけです。
RSSをコレクションする事で、自分専用の情報ポータルが作れる。そんな感じですね。
Blog時代には様々なRSSリーダーがでたものの、RSSリーダーの手の届かない、そしてある意味で競合的な機能をもつSNS時代が到来し、2013年にGoogleがRSSリーダーから撤退。既に「枯れた」と思われるくらいのカテゴリのアプリでしたが、むしろ今になってその利便性を再確認することになるとは驚きでした。
Feedlyの特徴
Web、iOS、Androidなど、様々なプラットフォームから閲覧する事ができ、また閲覧結果の同期もされるというとても便利なRSSリーダーです。表示もRSSリーダーのなかではかなりスマートな仕上がりとなっています。
英語版しかないのが難点ではありますが、DeepLなどを駆使して使えるレベルのものですので、乗り越えてみて下さい。
無料版では3カテゴリ分け、100件のRSSを扱うことができるようです。
有料はPro、Pro+、Enterplise付加機能がいろいろあります。Proになると主に1000件のRSS、Pro+になると2500件のRSSと、Twitterのフィードも取得できるようになります。本格的に使うなら月12ドルかかりますが、Pro+でもいいかなーという気はします。
100件でもだいぶ使い切れないので、まずは気軽に無料会員からはじめるとよいかなと思います。
FeedlyでのRSSの取得方法
公式に案内しているところもありますが、公表していないところもあります。
CMSを使っているサイトでは、公式にRSSを案内していなくても、XMLを出力していることが多いので、Feedlyの機能をつかってRSSをサーチする事もできます。
また、既にFeedlyに登録されたRSSについては検索から探すこともできます。
基本的に「電波マーク」のところ(https://feedly.com/i/discover)で全て操作します。
こちらのフォーマットに「キーワード」「タグ」を入れるとそれに応じた結果を出してきます。例えば「ニュース」などでもよいですね。既に追加されているRSSのリストがここで表示されます。
また、このリストにない場合は、ウェブサイトのURLをそのままコピーして検索してみましょう。
RSS/Atomが取得できる場合には候補として出てきます。
それがない場合のRSS Builderという機能があるようですが、こちらについては有料版Pro+の機能なので、「無料版には関係ない機能」と思ってください。RSSがないサイトでも要素をピックアップしてまるでRSS取得したようにふるまえるようです。しゅごい。
RSSの整理はカテゴリで
- 100件のRSSフィードの登録
- 登録したフィードを3種類のカテゴリで分けることができる
無料版では100件のフィードの登録、そして3つのカテゴリ分けが使えます。(Pro以降はカテゴリは無制限、フィードは1000、2500、7500と増えます)
それぞれのRSSは「どのフィード」に表示するかを選べます。どれか一つでもいいですし、複数のフィードに登録しておく事もできます。
カテゴリ分けしておくとたくさんのフィードを追加した時に便利になりますね。これはTwitterでいうところの「リスト」に近いですが、それらを全て表示することもできるので、より利便性は高いと言えます。
フィードの移動/削除などの操作はサイドバーで行います。各フィード、カテゴリを選べばそれが表示され、右クリック(コンテクスト)メニューで削除・カテゴリの移動などの操作ができます。
細かい操作は説明しているサイトがいくつもありますので、そちらをご覧下さい。
あとはニュースをFeedlyで読む(習慣をつける)だけ
あとはFeedlyで読む(習慣をつける)だけです。タイムラインからニュースサイト、特に一般ニュース系のものはリストに送るか、Feedlyにいれてunfollowしてしまいましょう。
既読未読は確認できますし未読表示が気になるので過去記事をOKにしたければ「右上の操作アイコン MARK AS READ」から、ALL(全部)か期間を選べばその指定した範囲が既読になります。
ニュース系情報取得の運用はTwitterの中で閉じるよりRSSで見た方が圧倒的に利便性が高いといえます。
こうやって構築してみると、TwitterのメインTLにニュースを流すのは流量が増えてしまい圧倒的に使いにくくなり、リストなど駆使して使うにしても、実はそれほど利便性は高くなかったんだなーというのを実感します。
これに関しては、完全に餅は餅屋、といった印象です。
- 全てのニュースフィードはFeedlyでカテゴリ管理して表示
- どうしてもタイムラインにほしいニュースだけフォロー
また、ニュースをよりソースに近いところで読むことができる(リツイート/引用リツイートの場合、コメントを読んだ時点である程度のバイアスが掛かってしまうケースがある)
つまり、第一摂取時点でのコメントノイズを比較的除去しやすいというのもあります。言い方は悪いですが、(自分をスペシャル高い棚に上げた上で)SNSで感想のついたニュースはヤフコメとかわりありません。
この点は「自分は発信はしたいけど、誰かの記事に対する感想からニュースを読みたいわけじゃない」という強烈なエゴみたいところです。
とはいえ、課題がないわけでもなく
やはりTwitter限定で情報発信をしているケースはあり、ことリアルタイムな現場情報、キャンペーンみたいなのは把握しにくいところはありますね。
また作家の個人アカウントなどでの発信も同様で「そこにあってそこにしかない」という情報についてはやはり押さえにくいところです。
このあたりは本来の情報鮮度の適性とセットかなというところですが、この点についてはFediverseの認知度が上がっていけば、そして大企業が参入をはじめ、大手広告代理店などが手がけてくれば、いずれゆるゆると解決していくのかなという気はしています。