ThreadsとTwitterとMastodon/Misskeyと

よく見たらTとT、MとMですね。

metaのマイクロブログ型SNS、Threads始まりましたね。アカウントは作りました。基本的には小規模Fediverse勢としていずれくると明言しているActivityPUB(AP)で繋いでのぞき見る、そんなスタンスでのんびり期待待機しています。

で、Threadsはどうなん?

Instagramからアカウント及びフォロー/フォロワーを引き継げるという構造からしても、当面は有名人/著名人/企業/コンテンツにオーディエンスである一般フォロワーがつく、Instagram型のコンテンツ構造がメインコンテンツになっていくかな、と思います。

これはマス向けとしては大正義ですし、インスタグラマーをプレ招待する形で、一般ユーザがログインしたあとには既に見知った芸能人・有名人がそこにいる、という構図を作っていい体験を作っています。

Twitterのような、知らない人での一般人のコミュニティ構築は検索機能が実装されてから、と思います。

いろいろと初期実装にご不満がある方々がいますが、サービスが立ち上がった直後なので過大な期待は過大です。

そもそも日本のユーザは昨今何かが始まったらそれまでの全てがオンされていると勘違いしている人が多すぎだなーという印象で、すぐに小姑仕草をはじめますね。結局、日本でこういったサービスがたちあがらないのはまさにそれな?って印象です。

基本的な方向性としては、Instagram(画像)とThreads(文字)の両輪になったという印象です。例えばですが、Instagramをハレ、Threadsは裏話、こんな運用でしょうかね。

写真機能については結構強いので、Instagramは使わないスレ民でも活動はしやすいですね。

検索機能ないじゃん

※追記:リリース2日目で実装発表されました。

「意図して実装してない(ドヤ」みたいなものもどこかで見かけましたが、そもそも検索とは「積み重ね」から引っ張り出す機能なので、サービスインの高負荷のなかで例え実装したとしても、大したものは見つからず、ただ悪印象を残すだけです。

効果うすい、負荷だけ高い機能はオミットしてリリースするという判断は当然と思います。というかそれ出来なかったらダメくらいわかってますって。

一定期間は実装せず、折を見てハッシュタグ検索、全文検索と機能を開けてくるものと思います。

余談:Threadsの導入UXすごいなと思った

アプリケーションをインストールしたあと、既にInstagramアカウントを持っていればワンタップするだけです。

そしてInstagramの既存フォローをフォローするかどうかを決められる。つまり「探さなくてよく、見たいと思ってる相手がはじめたら自動フォローする」事ができます。

そうしたらもうスタートです。誰かがはじめていたらそこにいます。

このシームレスかつめちゃめちゃスムーズな導入体験はわりと感動しました。

Fediverse勢の反応は渋かったなーという印象と「勝利」

Threadsがオープンするといった直前のFediverse勢の反応には、小姑じゃん、メンヘラカレカノじゃん。みたいな印象のトゥートをいくつも見かけました。

metaは分散勢からすると悪の権化のようなパーソナルデータ取得をしますよね。metaの信頼性がメタメタであるという点から嫌忌されるのも理解できるところはあります。

ですが、AP勢の最大の問題は「マスのニーズに応えられる所は存在しない」「大資本を拒否する限りキャズムを超えてスケールするためのブースターが存在しない」ということです(した)。

例えば、稀でもないSNS 数百万フォロワーの方の公開アカウントとそのファンを迎え入れられる無料利用のサーバができますか? といったら100%「NO」なわけです。

ですから「metaがAP勢として参入してくる」というのは、AP勢にとって絶好のチャンスであり、比類なき幸運だ、と私は思っていました。

結局、その点についてはMastodonの偉い人「オイゲン」がコメントをだしていまして、その中でこう言っています。

「This is a clear victory for our cause, hopefully one of many to come.」

分散型ネットワークは「勝利した」という認識をしていますから、勝利なのでしょう。

これについて、metaも「アカウントの移動を含めて整備する」「APとしての機能(連合)を実装する」と明言していますので、現状としては「中央集権かつ資産を持っての脱獄を許さない閉鎖的なネットワークサービスに風穴が空いた」といって差し支えないと思います。

Threadsは「勝利」するのか?

勝利ってなんなの?って話ですが、基本的にはTwitterを超えるユーザを抱えるサービスになると思います。一年半くらいかと思っていますが、まずは1億、7月中。そういう感じ。そこからは当たり前ですが同じ勢いはなく、機能増強、マーケティングと組み合わせ、ジリジリと増やしていくと考えています。

これは、ざっくりいうと「Instagramに輝くあまたの著名人のオーディエンスがそこそこ水平移動するだけで十分Twitterを超えられる」からですね。

それ以上の理由は不要ですが、もう一つ決定的な要因は「Twitterから離れるきっかけをユーザと企業が求めるような出来事があった」からです。まあ、わかりますよね。

これに併せてこのクソデカサービスにさらに前倒しかけて、一切サーバ落とさず初日を乗り越えてくるビッグテックのパワーは本当に恐ろしいなと思いました。

サービスオープン前の個人予想として立てていたのが7月中には世界で一億ユーザー超。今年中にはTwitterを超えるラインでした。オープン24時間で3000万超えてるので甘かったかもしれません。

収益化はそこからかなと思ったら、10億超えるまでやらないとのことみたいですね。

その結果、Twitterがどうなるかはこの先の施策でわかりませんが、少なくとも今の自壊の方向性をとっている限りユーザや収益を拡大することは難しいかなと思います。

また、Twitterは買収プロセスにおいて買収時点の借入の倍を超える莫大な借入と、その利払いを背負わされている点については重大な懸念事項としてあるかな、と思います。

ThreadsとTwitterに出てくるであろう違い

キラキラとかそういうところはどうでもいいんですが、両者には今後ちょっとした違いが出てくるかなと思います。

その点はユーザの趣向ではなく「metaのアカウント」にあると思っています。

metaのアカウントって結構厳しくて、複数アカウント(親子方式のマルチアカウントではなく)は検知したら即BANしてきますし、なんなら登録情報と個人情報のすりあわあせ確認を要求してくることがあります。

そういった結果「罵倒するために作る捨て垢」が大量発生しにくいかなと思います。もちろんゼロじゃないですけどね。

実名炎上家のような方々は居ましたけども、まあそれは腹くくってるのでそっとブロックするだけですし、SNSでのフィルタリング活動は今後の利用コストだと思って割り切るしかないですね。

きっと気になるタイムラインの構造

Threadsのタイムラインは「完全な時系列+フォローのみ」というよく求められるものはありません。残念でした。たぶんこれはもう止まらない流れです。だったら時系列じゃないからタイムラインじゃないという突っ込みは不要です。

ただし、Twitterのおすすめタイムラインのようなフルシャッフルしたものでもありません。

昨日一日さわった感じですが、おそらく以下のような挙動をしているかなぁ?と思います。感触ベースの話なのでちがったらゴメンね。

また、取得回りは高負荷で不安定な動きをしてるかな???みたいなときはありました。

ちなみにツイートに該当する呼称はスレッドですので略してスレと言います。

まず、グループA「フォローの未取得」が表示されます

グループA
  • フォローしている人のポストの未取得分(おそらくnot未読)
  • フォローしている人がリプライをしたポストの未取得分(同)
  • フォローしている人が再投稿(RT)をしたポストの未取得分(同)

こちらは読み込み時、未取得だった(新規取得した)フォロー関連のポストを一番上の位置に、ほぼ時系列で表示するように動いているように思います。

未読ではなく未取得で間違いないと思います。ただし未読既読管理はしてないですね。

また、「ほぼ時系列」というのも、多くのケースで見る限りは時系列なのですが、たまに前後しているケースもあります。mastodonの連合でたまにある配送遅延のようなものかなぁと想像してるのですが、配送された順番に格納されるけど、表示するときに最終的な時間ソートはかけてないのかな??という気もします。

未読ポインタについては表示ポインタではなく、前回取得時間との差分の挙動かなと思います。

また、一定期間を過ぎた古いポストについては次のグループのほうで動くかもしれませんが、サービス始まってすぐだしなんだかんだ覗きに行っているのでわからんです。

こちらの表示が終わるとグループB「オススメ」が後に続きます。

グループB
  • システム配信のおすすめポスト
  • フォローしている人のポストの既取得
  • フォローしている人がリプライをしたポストの既取得
  • (未確認:一定期間過ぎたフォロー系ポスト)

グループAに1つのポストも更新がなければいきなりグループBからで、フォローが少ない、発信する人が少ないと新着がないと結果として完全オススメランダム表示に見えてしまいますね。

こちらは時系列なく結構マチマチな感じですが、近いタイムスタンプも多いので、時間が近いもの、反応が良いものでスコアつくって出してる感じですかね。

一例とすると、引張リロードをしたときにグループAにストックがなければオススメが表示されます。

新規追加されるいくつかのおすすめの後ろには、キャッシュになっているのかなーという感じで既読などが並んでいます。 

また、これらと別に、たまに横スクロールのおすすめユーザーも挟まります。

何件かの新着オススメスレが表示されると、それ以降は以前表示したキャッシュが表示されている状態になっているようです。

気になる点としては、どうしてもフォローユーザスレは埋没する感じなので、ここはもう少しおすすめスレの表示を減らすか、やはりフォローユーザオンリーのTLが使えるか、フォローユーザーでフィルタできると体験はよくなるかなーと思いますね。

ただ、現状でも全部のフォローユーザーの発信を繰り返し味わいたいとかでなければ、カジュアルに十分な情報は把握できるかなと思います。

住民的にねっとり味わうのは厳しいかなと思いますが、そういった方はいずれAP対応となれば、そのあたりは外から選択的に見ることで解決しますので、Threadsと連合を組むと鯖缶が腹をくくってる/コンテンツ的にThreadsがくめそうな(ブロックしない・されなさそうな)Misskey/Mastodonへ拠点作りをどうぞ

何にせよThreadsの本番はこれから

今の段階で「あーだこーだ」「つまらない」と言っている人達はたくさんいますが、Threads、前倒しして開始したサービスでです。

ハッキリ言ってプレオープン、βサービスのようなものです。

多くの人の閲覧を求める企業・著名人アカウント、それになりたい人。それに惹かれるユーザが集まり、そして、検索機能が始まってからがやっと「本番」ですよね。

そこからActivityPUBが対応すると新時代の幕開け。といったところでしょう。

分散化の世界の最大の難関でもあり、しかし、なくてはならない役割をまさかのmetaが買って出てくれたわけですから、個人的には、ゆるゆる期待しかしていません。だって10年もTwitterという「遅滞」が続いてたんですから。

波乱となるTwitterの見通しについては書くかな、書かないかな。基本的にdisりに読めてしまうので書かないかも知れません。

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